共同研究

Collaborative Research

糖鎖共同研究とは

動物にも植物にも微生物にも、その命を支える3つの分子の鎖があります。ゲノム(核酸)、タンパク質、糖鎖です。
しかしながら糖鎖の浸透は社会的にも学術的にもゲノム、タンパク質に比べて圧倒的に浅く、他分野の研究者には糖鎖の壁を避けて通らざるを得ない状況が続きました。
その糖鎖の壁に扉を開けて、多分野融合研究を推進し、新しい生命科学を拓こう、というのが本拠点のビジョンです。
本拠点の受入教員との間で、拠点の研究リソース、ノウハウ、最先端設備を利用した糖鎖共同研究を推進いたします。

1.課題融合型研究

(共同研究費 数百万、数件)

拠点で設定した課題研究を公募して行う先進的糖鎖融合研究です。研究者(申請者)とネットワーク内の3 施設による合同の研究チームを編成し、糖鎖との融合による多様な生命科学の新分野創出を目指した研究を推進します。1~3年で行う研究です(年度ごと継続審査あり)

課題例

(令和4年度募集)

課題1「糖鎖が関与する疾患の分子機構の研究」
ヒト疾病のモデル細胞、モデル動物等における各種糖鎖構造解析、糖鎖代謝解析、糖鎖動態、糖鎖情報解析、ないし臨床検体を対象にした上記糖鎖関連研究を対象とする。これまでの病態発症の分子機構の概念、診断・予防法に「糖鎖」の知見を加えることで疾患発症分子機構の理解を飛躍的に増大させることが期待できる研究課題を広く公募する。

課題2「多様な生物種における糖鎖関連分子に関する研究」
動物、植物、微生物を含む様々な生物種における糖鎖構造や糖鎖合成機構の解析に関する研究、ないし糖鎖認識分子(レクチン、毒素など)の糖鎖認識機構・細胞内動態・機能に関する研究、糖鎖相互作用分子や阻害分子の相互作用パラメータ解析等を対象とする。生物多様性・糖鎖多様性の理解や糖鎖応用利用の革新が期待できる研究課題を広く公募する。

課題3「糖鎖研究のための新技術開発」
従来の糖鎖解析手法は高速液体クロマトグラフィーや質量分析法などの物理化学的な分離現象を基盤とする計測技術で成り立っているが、糖鎖科学の飛躍的発展には新たな原理・現象に根差した糖鎖や糖鎖関連分子の技術革新が必要である。複雑な糖鎖や糖鎖複合体の解析を主眼とした分離・分析・解析システム(インフォマティクスを含む)の斬新なアイデアによる研究課題を広く公募する。

2.支援型糖鎖共同 研究

探索型

(共同研究費 10~30万円程度)

糖鎖が関わる幅広いテーマの研究を公募して行う共同研究です。生命科学および周辺分野を中心に多様な研究の発展に寄与する共同研究を推進します。
(3~12カ月間の短期で実施する萌芽的研究)

加速型

(共同研究費 40万円程度)

支援型糖鎖共同研究(探索型)で得られた研究成果を発展させる共同研究です。(1年以内の短期で実施する研究。審査により3年まで継続可能)。

謝辞の記載について

共同利用・共同研究の成果を論文で発表する場合は、当該論文の謝辞(acknowledgements)の欄に、糖鎖生命科学連携ネットワーク型拠点(J-GlycoNet)の共同研究による旨を明記していただきますようお願いいたします。

謝辞の記載について